トレモロトレーニング

エクササイズのひとつ「トレモロトレーニング」を紹介します。

トレモロはギターの憧れの奏法のひとつでしょう。
「アルハンブラの思い出」はギターを弾き始めて数年すると、大きな目標のひとつになります。でもトレモロの粒がそろわない、速く弾けない、音量が出ない、など、なかなか手強いテクニックです。

このトレーニングは、「トレモロ」のためのものですが、実際はアルアイレの練習ですので、ギターのアルペジオの練習を始めた初級の段階の人から大ベテランまで、それぞれの段階で役に立つものです。

トレモロの練習方法は様々ありますが、ぼくが紹介する方法はおそらく最もシンプルで合理的なものだと思います。
それは右指の pami の4本の指の順序はそのままで、始まりの指を替えていくものです。

楽譜・マニュアルは下記をクリック

トレモロトレーニング 決定版 2020.5.12.

トレーニング・マニュアル
指に負担をかけずに効果的にやるために、是非読んでください。

動画 Tremolo training 1

トレモロの問題点<なぜできないか>と練習方法<解決策>については以下に。
続けてみようと思ったら読んでください!

<なぜできないのか>
トレモロが難しい(粒がそろわない)理由は弾く4本の指pami の長さ・強さが違うからです。その違いは各指の個性として大切にすべきなのですが、トレモロではその違いを抑えて、ある程度そろえなければなりません。

*2つの問題点
1.指の順番問題
トレモロを弾く3本の指の順番は手を握る動きのa-m-i が自然で動きやすいはずです。(アルペジオをやると分かりますね。)しかし、指の強さはp-m-i-a またはp-m-a-i の順ですから、ami の中ではどうしても真ん中のm が目立ってしまってデコボコになります。

  1. i–p 問題
    そして、トレモロのメロディーを担当するami から、低音弦を担当するp へのつながりに間が空いてしまうことも多い‥指が離れているし、動きの方向も違うから当然です。

この2点を改善していくことで、トレモロの質は大幅にアップします。

<解決策と練習方法>  トレーニングはAとBの2種類。

トレーニングA
まずはami 3本を1弦上にそろえる練習
3本の各指への意識を高めるために始まりの指を替えて、そこにアクセントをつけて練習します。アクセントの指は最後の♩で根本から深く曲げて終わり、1回ごとにリラックス!
1[ a トレ]で、a の指は弱いので絶対に無理しないで!

トレーニングB
トレモロです。1p ami / 2a mip / 3m ipa / 4i pam の4つ。
3、4は初めはやりづらいです。ami とp の距離は楽譜の1~3 弦がやりやすいでしょう。慣れたらp の弦を替えて、ami とp の幅を変えていきます。

注意!!
mの出過ぎとi-pの間を詰める‥という指にとっては無理な動きをさせるのですから、練習には注意が必要です。けっして力まかせにやるのでなく、常に指の状態を気遣ってください。

<そこで最も大切なのは、『タッチ』と『聴くこと』です。>

*タッチ:ami は指の根本からの動きで、けっして指先だけてやってはいけません。指の動きを観察することも大切!

*聴くこと:ami の音のタイミング・音量がそろっているかどうかに注目して聴きます。けっして聴きとれない速さで弾いてはいけません。
4本の指のすべての音を聴きとることで、指に無理をさせていないかどうかもわかるようになります。

<やりすぎに注意!>
もうひとつ重要なことはけっしてやりすぎないことです。

トレーニングのひとつのパターン(1小節)は何回か繰り返しますが、1回やったら必ず『フェルマータ & リラックス』でひと休みいれます。

そして、ダラダラと回数をやり過ぎないこと=見ることと聴きとることにも意識を向けて<短く、はっきり>。そして聴きとれる範囲を次第に延ばしていくように。

〜終わりに〜
トレモロはなにしろ弾く数が多い!どんなにいいタッチでやっても疲れます。まして、指先に負担をかけるようなタッチでガンガンやったら指を壊します。

音を良く聴き、自分の指・手・腕・肩・全身の声を聴きながら少しずつやっていってください。

くれぐれも無理をしないように!!!

Good luck!

 

 

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